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聖なる旅 



カナダ 2008 編


2008.8.2〜8.11
                                                                     

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 8月 9日
 昨夜は、珍しく雨になっていた。今日も朝から曇っている。・・・実際のところ、バンクーバーは曇りや雨が多いらしいけど。 オーガニックのハチミツでシロップ漬けにしたブルーべリーも、スムージーに入れたらおいしかった♪

 予定外に、もう一日過ごせることになったので、前回会ったレーニン達のところに行くことにした。この間に、新しいアパートに移っていた。レーニンは外に出て、私たちを待っていてくれた。(!) 彼女のプロビも元気そう。 彼らとも3年振りだった。あの日に初めて会っただけだったけれど、私たちはお互いに縁を感じていた。(ロッキー編 Page2) 彼らも、私たちに再会するのを、すごく楽しみにしていたと言ってくれた。(^^)
 この部屋のバイブレーションを、どう感じるか尋ねられた。地下の部屋を借りていた以前と比べて、ここはもっと明るいというか、彼らの場所として合っているように感じたので、そのことを伝えた。彼らも前に進んでいる。レーニンの目力は、相変わらずビンビンで鋭く、さらに敏感になってきているようで、どこかで大きな地震がある前には、ひどい頭痛がするのだとか。そうして明け方まで、眠れない時も多いという。感じるだけで、まだ何も出来ない自分に、時々憤りを感じるのだと言っていた。その彼の気持ちは、わかる気がする。繊細で感受性が強い人は、ある意味で大変だけれど、それだけ何かを持っている、与えられているということで、いつかきっと役立てる時が来るはず。彼にも、そのことを信じていてほしい・・・。

 前回は、プロビが仕事でセドナのホピ族の取材をした話を聞いて、私も次の旅のインスピレーションを受けていた。(ロッキー編 Page10) 今度は、手作りのおいしいパンケーキなどを頂きながら、エジプトの話に。「あの場所は、古代のエネルギーが眠る特別な地だから・・・。」 (そう、そうなのよね。^^) 彼らもまだ訪れていないけれど、バイブレーションは感じているようだった。
 次の予定もあったので、今回は挨拶に立ち寄るだけのつもりだったけれど、一度始まると彼らとは話が尽きなくなる。英語がしゃべれたら、もっと深く話すことがあるのだけれど。・・・聖なる旅において海外を旅していると、いつも感じることは、深いレベルで繋がっている人とは、言葉での会話を超えたところで通じることがあるということ。そういう人とは、互いの目を合わせるだけで、言いたいことが伝わってくるから。・・・周りからは、いかにも英語で会話しているかのように見えるみたいだけど、実際は限られた単語を並べているだけで、彼らが話していることはニュアンスだけで理解している状態です。(^^;
 カナダに住んでいた頃、英語の勉強をしようとしても、何か集中できなかったり、あまりする気にはなれなかったりしたのは、そのことに気付くためだったのかな〜なんて。それからは、その場任せということで。(笑)

 帰るときに、プロビからプレゼントまで頂いた。一つは、ネイティブが儀式に使うスイートグラスを輪にしたものをペアで。これは、すごく良い香りがする。もう一つは、同じくネイティブのアクセサリーで、蝶々のブレスレット。あっ、また蝶々だ! ハリソンレイクで、アイリスちゃんとペアで出てきたのを思い出した。「トランスフォーメーション」の言葉が浮かんできた。・・・やっぱりそうなのね。
 今度こそ、一緒にどこかに遊びに行こうと約束をして別れた。そうね、その時はちゃんと復活もしているはずだから。(^^)

 続いて、イタリア人のサムさんのところへ。サムさんとは、私たちが3年前に訪れた後に出会ったらしく、彼(柾至のパパ)がある出来事で落ち込んでいるときに、いろいろ力になってくれたようだった。陽気なイタリア人という感じかと思ったけど、もっと落ち着いた感じの人だった。
 彼から、写真やビデオをいつも見せてもらって、いつも話を聞いていたので、ずっと会いたいと思ってくれていたそうだ。(きゃあ〜また。^^;) 
 
 素敵なインテリアのお家だった。リビングに座ったら、目の前に掛けられている絵に目が留まった。わっ、これはまた! 何と、それはパピルスに描かれたネフェルティティの横顔だった。台北で観た彫像からも、彼女の存在を感じていたけれど(Page 1)、続けてここでも現れるなんて。・・・このときは、次のエジプトの旅へのサインぐらいにしか思っていなかったけれど、どうやらもっと別の意味もあるようで。それは、行ってからわかるのかも。(写真下 後ろの壁の絵) ・・・それに、イタリアまで行くことになるとは。(^^)

 またリビングには、ドラムセットがド〜ン。サムさんの趣味らしく、柾至もちょっとの間、ドラムを叩いていたことがあったので、サムさんに披露してもらうことに。& 柾至も促されて久し振りに。


 サムさんは、ホームステイも受け入れているようで、この時にはタイ人の家族が住んでいた。柾至と同じくらいの男の子が二人とお母さんのタミーさん。休暇中で遊びに来ていた、タイ航空に勤めている御主人もいた。

 そのタミーさんは、お料理上手ということで、私たちのために食事を用意してくれていた。私たちの口に合わせて、豆腐や野菜を使ったヌードルスープに魚のダンプリングなど。それにお好みで、タイソースを添えて。わ〜い、うれしいなあ〜♪ みんなで楽しく頂いた。サムさんも料理上手らしく、いつもピザやパスタなどのイタリア料理を作ってくれるらしい。(いいなあ〜。笑)

 お庭には、ビニールハウスの家庭菜園があり、バジルやミントなどのハーブ類から、キュウリにトマト、栗にリンゴ、ブドウに柿の木まであった。すご〜い本格的! それに、ワインも手作りで作っているらしい。(ほ〜っ) 地下にはホームステイのためのお部屋も幾つか。居心地が良さそうなので、私も住みたいくらい。(^^)


 お茶は、日本の湯のみで出してくれた。ホームステイをしていた日本人から頂いたらしい。その模様が、うさぎさんと月。まあ、これまたピッタリ。(うふふ) ここでも挨拶ぐらいと思っていたのに、すっかり寛いでしまった私。しばらくしたら、サムさんの友達もやってきた。
 サムさんは、私がしていることも良く理解してくれているようで、彼ともすぐに話が通じ合った。「すごく良いバイブレーションを放っているね。この場に、良い雰囲気を作り出してくれている。」と言ってくれた。(きゃっ)

 やっぱり一日延びるようになっていたのね。実は、今回はまず私の体調のこともあったので、誰にも合わないようにしようと思っていた。2ヶ月以上続いたプロセスで、貧血状態のようになって、顔色も良くなかったから。そんなときに初対面の人や、またレーニン達のようにすぐに感じる人たちとは、合わないほうが良いと思ったのです。・・・どうせなら、いつものようにもっと元気な状態で会いたいし、弱く感じている自分を見せたくなかったからだと思う。
 
 でも、今回こうして時間が出来たことから、そのための機会を与えてくれているのを感じて、訪れることにしたのでした。そして、それで良かった、必然的にそうなっていたのだとわかった。
 まず、カナダに来ること自体もそうだった。柾至の進学のことで、今年は行く必要があるのは前からわかっていたけれど、私はパスしようと思っていた。そこには体調だけでなく、精神的に負担となる別の理由もあったのだけど。・・・
 それで、最初はチケットも柾至の分しか予約していなかった。でもある時に、サインや示しから気付くことがあって、自分の勝手なエゴで逃げてはいけない、柾至の進路のことを確認するためにも一緒に行くべきだし、他にも何か意味があるように感じた。
 いざ来てみると、私の身体がいつも通りではなかったことで、何から何までお任せ状態になっていた。日本だとそういうわけにも行かないけれど、ここでは洗い物などの家のことから、私が手を出すことはなかった。私は自分のことだけしていて、全て二人がしてくれていた。そして、私もそのことを素直に受け入れていた。

 それは、エジプトの旅からも気付いたことだった。あの旅の間、現地の男性陣たちに、いつもサポートをしてもらっていた。初対面でも年齢も関係なく、そうなるようになっていた。そこで、これまでの私は、どこかで他者に甘えることに抵抗を感じていたことに気付いた。特に異性に対しては、それが強かったと思う。いつも、自らが母親的な役割を担ってしまっていたから。でも、母親でも子供たちに甘えることはあるし、それが必要なときもあるのだとわかった。何でも自分一人でしてしまうのではなく、その役割を差し出すことで分かち合うことも出来るのだと。それによって、彼らも責任を持って役割を果たせるようになり、成長することが出来るから。おかげさまで、柾至に対しては、割と自然に出来るようになっていたのに、他人に対してはそれがまだ出来ないでいたのです。
 エジプトの旅で、その拘りを開放し、ようやく手放せるようになってきた。また、男性性エネルギーを受け入れることで、バランスを取る必要もあったし、プライドや見栄も手放して、もっと弱い自分を素直に見せても良いということも。

 またもう一つ、3年前と違っていたのは、彼(柾至のパパ)のこと。日本に帰ってからの10年間、養育費などの経済的サポートは受け取ったこともないし、こうして訪れたときも、ほとんど私が負担していたのだけれど、今回だけは少し違っていた。この数年間での彼の変化も感じられた。

 こうして、プラスワンの一日は、おかげさまで良い時間を過ごすことが出来た。(ぺこりん) 夕方帰ってから、ゆっくりパッキングをして午後11時頃に空港へ。それほど並んでもいなくて、チェックインもスムーズに出発。流れが変わらなければ、来年もまた来ることになるのでしょう。
 短い滞在だったけれど、今回の旅で私を癒してくれたカナダの土地が、とても愛しく感じられた。この土地で生活していたことに、改めて感謝した。そうして迎えてくれた、自然界やご先祖さまでもある先住民たちにも・・・。ありがとうございました☆