[聖なる旅] [2007セドナ編]  [2008エジプト編]  [RAINBOW TOUR 2009 Page1]


聖なる旅 



RAINBOW TOUR 2009

エジプト 編

〜 生命の鍵を開ける旅 〜



2009.3.9〜3.28
                                                                                

                                                              Page 21

 3月 25日(後編)
 では、そろそろ戻りましょう。帰りは、坂道を一歩ずつ、ゆっくりゆっくり登りながら歩いていた。思ったよりも、急な坂になっていた。 (イタリアでの)魂の故郷から、この世での自分たちの場所へと向かう。 当時のように、この世での全てを手放して、この光り溢れる地で過ごすことが出来たなら・・・。
 でも私たちには、今与えられている場所でこそ、やるべきことがあるのですね。 だから、私たちも、再び故郷から旅立つのです。

   

 ゲートをくぐりながら、別れを告げて「行ってきま〜す。」  駐車場の前には、可愛い御土産屋さんが並んでいた。アッシジのオリジナルという感じで、どれも素敵なものばかり♪ その中から、まず可愛いピンクのケースに入ったロザリオを。それと、白いユリの花に祈りの言葉と、白い鳩を手の上に載せた聖フランチェスコが描かれた、木彫りの小さな置物を手にすることにした。(るんるん)
 ちょうど予定していた時間になって、アッシジを出発することに。周囲には、可愛くて素敵なお宿もあった。またいつか帰れることがあったなら、その時はゆっくり泊まって過ごしたいね。

   

 お昼の時間になったので、途中で休憩も兼ねて止めてもらった。そのお店には、サンドイッチやパスタ類がテイクアウト出来るようになっていた。パスタはペンネにして、ソースはボルチーニ茸のクリームにした。それと、ベジタブルサンドイッチを柾至と分けることに。 イタリアモードに、アクセルが掛かってきたよ。(えへへ)

 そして、フィレンツエに入った。アッシジからは、三時間ほどで到着。目指すは、ウフィッツイ美術館。
 フィレンツエにも、たくさんの見所がある。どこを最優先しようかと思ったところで、ウフィッツイ美術館が浮かんでいた。とにかくイタリアについては、じっくり下調べをする時間もなかったので、もう直感に頼るしかなかった。そして、それが正解だったことがわかることに・・・。(!)

   

 すぐ近くで降ろしてもらい、ここからはまた自分たちだけで周る。周囲の景色に目があちこち飛んじゃって、「ここはどこ?」の世界だったけれど、川沿いを歩きながら無事到着。(^^)
 チケット売り場は、たくさんの人で長い列が出来ていた。普通でも、一時間待ちは当たり前と聞いていたので、日本から予約することにしたけれど、やっぱり正解だった。時間も決めないといけなかったけれど、その予約した時間の20分前に着いたので、これもまたピッタリ。v(^^)v 並ぶことなくチケットをゲットし、余裕で入場へ。・・・ 予約料をプラスされるけれど、それでも事前に予約しておいたほうが、断然良いと思います。絵を観て回るにも集中力とエネルギーが必要なので、並んで待っている間に疲れないようにね。(^^)

   

 フィレンツエで一泊するリカちゃんが、ホテルにチェックインに行っていた。人も多いし、開場時間までに会えるのかとハラハラしたけれど、ギリギリセーフで間に合った。(パチパチ) 
  中に入った通路のところで、ふと外をみたら天使らしき後姿が。(!) それも、私たちの場所から見えるように、開いているドアの前にいた。 よ〜く見たら、手に矢を持っている。キューピッドだ! ということは、エロス神。(きゃっ) 体型的には、ちょっとイメージとは違うけれど、まあここでは良しとして。(笑) ・・・ その後エロスちゃんは、ヴィーナスプロジェクトの大事な愛の守護神として、「エロスの愛のレシピ」も伝授してくれることに。(うふふ) 

 あ〜、そうでした。開場を待っている間に、ウエディング姿にも出くわしたのでした。(!) わ〜、愛のモード満載ね〜♪ (きゃっ)

 
 現在では約4800点が所蔵され、そのうちの2000点が展示されている。 イタリア絵画が中心で、サンドロ・ボッティチェリや、ミケランジェロ、ラファエロ、カラヴァッジョ・ティツィアーノなど、有名アーティストたちの作品が45室に分けられ、流れがわかりやすく展示されている。
 全作品は無理だろうから、お部屋ごとの見所をピックアップしながら周ることに。 ・・・ 画像は、例によってお借りしています。(ぺこりん)

 アッシジで、お馴染みになったジョット作 「オンニサンティの聖母」。 マリアさまが座っている玉座が三次元的に描かれ、三角形を作るような奥行きを表わし、遠近法の始まりと言われている作品。どの作品も、表情がとてもクールですね。
 続いて目を引いたのが、「受胎告知」の作品。(シモーネ・マルティーニ&リッポ・メンニ) 背景の金色が、光って目立っていた。(実物は、もっと色鮮やか。) この目力光線ビームが、私たちの間で思いっきり受けちゃった。(^^) マリアさまも、本当に嫌がっている感じが。(笑) 

   

 ピエロ・デッラ・フランチェスカ作 「ウルビーノ公夫妻の肖像」。背景に対して、無表情な二人が何とも。(^^) フィリッポ・リッピ作 「聖母子と二天使」。マリアさまの品のある美しさにウットリ♪ 後で、ポストカードも買っちゃった。
 
   

 そして、いよいよボッティチェッリの部屋へ。 人だかりが出来ているのが、あの「ヴィーナスの誕生」だ〜。 わ〜い♪ ルンルン気分で近づいてみたら・・・。(!)  写真や画像では、何度も目にしたことがあった。有名な絵なので、この機会に一目観ておきたい、それぐらいに思っていた。・・・ この後のことは、実際に絵を目にするまでは、想像が出来なかった。
 まるで、目の前に存在しているかのようだった。実物の絵は、淡く優しい色合い。 ヴィーナスの美しさ、特に憂いを含んだ顔の表情が、もう何とも言えない。角度を変えながら、ひたすら眺めていた。どれくらいの時間、この絵の前に立っていたのだろう。 その間、この絵の情景の中に入り込んでいたような感覚になっていた。 なぜ、ここまで惹き付けるのか、何が私の中に、これほどまでに響いてくるのか。 この時には、何もわからないでいた。 旅を終えた日からヴィーナス(金星)のエネルギーが、全開になっていたこと(Diary184)、その3ヵ月以内に ヴィーナス プロジェクト が完成することも。

 絵のストーリーは、こちらのページに。 それに加えて、ある解説を読んでみると、このように書かれていた。(抜粋して)

 ” この裸体は質素さ、純粋さ、飾り気の無いことを意味している。そして自然は水、空気、地と表現されている。・・・人間をどのように美化しているか見た時、ヴィーナスが1本の線で途切れなく表現されているのがわかる。顔からすぐ真下に首が出て、肩が横にではなく顔、首からそのまますべり落ちるかのように下に向かって描かれている。またヴィーナスの右腰あたりから腿、膝足、つま先にかけて途切れ無く描かれている。このことは人間の本来もっている筋肉や節々を取り去って美化していると言える。
 そして最後に、ヴィーナスが非常に憂鬱な印象をあたえているのがわかる。彼女の視線ももちろんだが、ヴィーナスが首を曲げ、腰を曲げた状態で立っている。このポーズは人が憂鬱な時に何気なくするポーズであるが、誕生という喜ばしいテーマがついているにもかかわらずなぜかと言うと、ヴィーナスは誕生したと同時に、世の中のはかなさを十分承知しているためと言われている。”

 
 ふと気がついたら、他のメンバー達は、この部屋からいなくなっていた。おっとっと。(!) 他の作品も観ておかなくっちゃね。ここで我に返って、再スタート。そこに、みほちゃんがいたので、この後も一緒に回ることに。 ・・・ ここから、ウフィッツイ珍道中が始まる。(笑)

 アレキサンドリアのホテルにあった絵も出てきた。そうそう、これだったね。(Page 17) ここにもキューピッドとして、愛の神ベイビーエロスちゃんも登場。(うふふ) 女神たちが、妊婦さんのように、お腹だけがポッコリと出ている。その姿が女性として最も美しく、女神らしいのかも。(^^)

 ” 「春」・・・この作品も古代神話から題材をとり、愛と知性をテーマに描いているといわれている。 風の神ゼフィロス(右端の青い人物)がフローラをつかまえようとし、彼らから春(PRIMAVERAプリマヴェーラ)が誕生する。そしてほぼ中央には愛、生命の源の女神、ヴィーナスがいる。ヴィーナスの立つ位置はそれまでの絵画の様な遠近法を使わず、平面的な表現で一段高いところにいることから、この国はヴィーナスによって支配されていることが読み取れる。
 彼女のすぐ上には愛のシンボルのキューピットが飛んでいて、彼らの横には3人の女神達がダンスを踊っている。女神達は互いに手をつなぎ輪を作るように見えるが、これは調和を意味している。最後に繁栄と平和のシンボルのメリクリオスが雨雲を追い払っているのが見える。これはこの作品のテーマである春に、雨雲はそぐわないためと言われている。”

 
   

 ここにも、「受胎告知」が出てきた。大天使ガブリエルが、聖母マリアに処女懐胎を告げているシーン。さっきのバチバチ光線ビームも印象的だけれど(笑)、こちらは神聖さが表れている。私は、ボッティチェッリの大天使ガブリエルに惹かれていた。真剣な表情と姿勢が、こっちにまで迫ってくるように感じて。

 隣のダヴィンチの部屋にも、出てきた。(写真下右) この作品も素晴らしい。こちらはマリアさまが、わりと冷静に受け止めているように感じた。

 ” 神の子イエスを宿す聖なる器として父なる神より選定され、聖胎したことを告げる大天使ガブリエルと、それを静粛に受ける聖母マリアの厳粛な場面である。祝福のポーズと共にマリアへキリストの受胎を告げる、神の使者大天使ガブリエル。聖母マリアの気品に満ちた穏やかな表情や、非常に写実的に描写される野草や床面、空気遠近法を用いた高度な場面・遠景表現など、画面からは20歳頃のレオナルドの豊かな才能が随所に垣間見れる。また書顕台に置かれる聖母マリアの右腕の明らかに異常な長さは、本作を右側(聖母マリア側)から閲覧することを前提としている為であるとの説も唱えられているほか、遠景の最も高い山は≪山の中の山≫として主イエスの象徴であるとの解釈もなされている。”

 どちらも、大天使ガブリエルの手のポーズが印象的で、しばらく真似しちゃったりして。(へへへ) それぐらい「受胎告知」の絵は、「ヴィーナスの誕生」に続いて、強く入ってくるものがあった。それが少しずつわかってくるようになった。まず大天使ガブリエルが手に持っている白いユリは、アレキサンドリアのリリイから始まったようだけれど、そのもっと前から象徴として表れていた。(ヴィーナスレヴュー Page 4にて)
 カトリックでは、「純潔・貞節・美徳」のシンボルで、聖母マリアの花とされ、マリアさまの祭壇を飾る「マドンナ リリイ」とも呼ばれている。また「復活祭」にも欠かせない花として、「復活・再生」の意味もあった。・・・ そう、やはり「復活・再生」なのですね。 今まさに、その時が来ている、始まっているから。 地球そのものが必要としているように。 大天使ガブリエルからは、そのことを強く伝えられているように感じたのでした。

 画像右は、ダヴィンチの師匠である、アンドレア・デル・ヴェッロキオ作 「キリストの洗礼」。左側の天使と背景の自然は、16歳(!)のダヴィンチが描いたといわれている。・・・さすがです。

   

 ミケランジェロ作 「聖家族」。 マリアさまが家族の中心となり、逞しい母として描かれているのが印象的。(母は強し!^^) アンドレア デルサイト作 「ハルピュイアの聖母」。 マリアさまの甘美な表情が美しく、左には聖フランチェスコも。(!)
 
   

 ルーカス・クラナッハ作 「アダムとイヴ」。 誘惑しているイヴとアダムの表情が、何というか現代的で、私たちの間で思いっきり盛り上がってしまった。(笑) 大事な旧約聖書の絵なのに、失礼しました。(^^; スタイルも、今のモデル並みですね。
 ティティアーノ作 「ウルビーノのヴィーナス」。 こちらのヴィーナスも有名。

 ”ヴィーナスを完全に目を覚ました姿(又は身繕いをする姿)で描くことによって、現実の中にも同価値の美(悦楽的な美)が存在していることを表現したと考えられている(なお本主題の解釈についても研究が進んでおり、これ以外では、結婚における愛の寓意とする解釈や、聖と俗における対称的価値の表現とする解釈、理想と現実の間の普遍的な美の表現とする解釈、注文主グイドバルドの妻の跡継ぎ受胎への祈願とする解釈なども唱えられている)。
 本作に描かれるのは、静かに横たわり、柔らかな薄い笑みを浮かべる愛と美の女神ヴィーナスの裸婦像であるが、視線はこちらを向き、観者に対して、女性の神聖性と訴えると共に、ある種のエロティックさを抱かせる表現がなされている。”


   

 他にもラファエロやルーベンスなど、素晴らしい作品がたくさんあったけれど、ここではこれぐらいにして・・・。予定していた2時間で、どれくらい観られるかと思ったけれど、一通りの作品は観ることが出来ていた。(やったね!) それも自分たちのペースで、じっくり楽しみながら。(&爆笑も。^^) 私たち二人が最後だったようで、他のメンバーたちは早めに集合場所のカフェにいた。
 カフェのテラスからは、時計台やドゥーモ、ジョットの鐘楼も見えていた。

   

 館内のショップに入った。ここには、ポストカードから書籍、文具類から小物まで、かなりの品数があり良いものが揃っている。そこで、ヴィーナスグッズを、いっぱい見つけちゃった。(えへへ) ・・・その中でもキーホルダーと小さな鏡は、とってもお気に入りで、ちゃんと使っています。(^^) くにちゃんが見つけていた、壁に貼れる厚手のポスターも、お部屋に貼っているし。(うふっ) 

 透かしの絵になっている、丸い団扇のようなものもあり、ヴィーナスの絵が見当たらなくて、諦め掛けていたところで最後の一枚が見つかった。(やったね!) 手にした画集の中には入っていなかった、ボッティチェッリの「受胎告知」のポストカードも見つけてルンルン♪ 

 大満足で美術館を出て、ドゥーモの前へ。17時までだったので、中には入れなかった。ドゥーモやジョットの鐘楼を選ぶか、美術館にするか迷ったのだけれど、今回は美術館で正解だったみたいね。 ヴィーナスやガブリエルが待っていてくれたから。 
 以前観ていた、映画「冷静と情熱の間に」を思い出しつつ、雰囲気だけ味わって。(^^)  またいつの日か・・・。

   

 近くのカフェに入って、お茶することに。イタリア最初のジェラードを。(うふっ) ショーケースの中も、おしゃれに盛られていて、おいしそう〜♪ 
 
   

 しばらくゆっくりして、地図を見ながら駅に向かった。その道の途中で、露店が並んでいるところを通った。 お洒落なストールやポンチョが、たくさん掛けられている。そこで、パっと目に付いたものが・・・! 淡いパープルと、マジェンダのリバーシブルになっている。まさに、私好みのカラー。それに、ストールにもポンチョにもなりそうなデザインで素敵。ほとんど、かたずけようとしているところだったけど、ディスカウントもしてくれたので即効でゲット! この間、わずか数分なり。 思わぬ買い物も出来て、さらに満足。(うふふ)

 ここからは、トレニタリアのユーロスターに乗って、ローマまで戻ることに。これも事前に、日本から予約をしておいた。時間もちょうど良い感じになって、良かった。初めて訪れる場所だと、実際に行ってみないとわからないことがたくさん出てくる。そこでは、もう直感に頼るしかない。その直感が、ハイアーセルフや高次から来ているものなら、必ずスムーズに流れてくれるはずだから。後は、そのことを信頼して動いて行く。見知らぬ土地への旅は、そのための良いワークになるのですね。(^^)

 両替のために先に出ていた、服部ママ親子とも合流し、まだ時間があったので、この間に夕食をゲットすることに。そこでテイクアウトの良いお店を見つけた。シーフードリゾットにベジタブルスープをチョイス。・・・ リゾットは、ムール貝にエビ、イカなどがタップリ入り、スープもトマトベースに具沢山で、どちらもおいしい♪ それでいて、お値段も手頃だった。(^^)

   

 リカちゃんとは、ここでお別れ。4年前のペルー以来だったけれど、久しぶりに一緒に旅が出来て楽しかったよ。テラちゃんとは、姉妹のように良いコンビだったので、お互いに淋しくなるね。 それぞれの道を歩みながら、またいつか聖なる旅で・・・☆
 乗車時間になってシートを探したら、他の人が座っているなんてこともあったけど、何とか席に着いて出発。(・・・ これも予約しておいて正解です。) テーブルもあって、ゆっくり食べることも出来る。ウトウトしていたら、あっというまに到着。さすがユーロスターは快適だな〜。2時間だったけど、列車の旅も体験出来てGOOD!

   

 ローマのテルミニ駅に到着。夜だったので、ホテルまでは送迎を頼んでいた。すると、デラックスな大型バスがド〜ン! 数十人は乗れそうなんだけど・・・。(ははは) しかも、15分以内には着いていたりして。(笑) そういうことで、イタリア初日は、と〜っても濃厚な一日となったのでした☆