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聖なる旅


秋の北海道 編


            
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2005.9.29〜10.1
                          

 9月30日
 今朝は、オプションの朝里岳の散策に参加した。6:30の集合の前に、敷地内の教会に行ってみた。中には入れなかったが、大きなガラス窓から礼拝堂を見ることが出来た。夜は、月の光が射し込むという素敵な教会。(ナイトウエディングが人気だそうです♪) 「ペルーでも、お世話になりました。」 振り返ると、山の上から朝日が昇り始めていた。


 マウンテンセンターに移動して、ゴンドラに乗った。20分位かけて、ゆっくりと登って行く。満開のひまわり畑から、高山植物、まだ早いと思っていた紅葉まで。朝日に照らされ、黄色、オレンジ、赤と色鮮やか。キロロは、スキー場として有名らしい。スキーシーズンになると、私たちが泊まったホテルピアノは、一泊が7万円ぐらいするとか! それでも、スキーをする人なら一度は泊まりたいと、予約で一杯になるそうだ。
 添乗員さんの話では、先週来た時には雲がかかって、周りの景色が全然見れなかったそうで、今日は美しい紅葉まで見れて、凄くラッキーだったようです。(森の精霊さん、ありがとう☆)


 頂上にも、可愛い高山植物が咲いていて、カナディアンロッキーを思い出した。周囲の山々も紅葉が始まってきれい。あいにく時間が押していたので、「幸せの鐘」を鳴らした後、素早くパノラマ弁当を頂き、一番乗りだった私たちは、一足先にゴンドラに乗って降りた。風に揺れるひまわりが、手を振ってくれているかのよう。(ありがとうね〜♪) 朝の清々しい山のエネルギーに包まれて、心満たされたのでした。(^^)


 素敵なホテルに別れを告げて出発。まずは、小樽の街を自由散策。知識ゼロの私たちは、ガイドさんお薦めのお店を周ってみた。「北菓楼」には、おいしそうなお菓子がズラリ。その中から、しっとりしたバームクーヘンに、「はまなすの恋」という素敵なネーミングのクッキー、まだオーブンに入っていたアップルパイを注文。(コンロのグリルでNTプレートの上に載せて温めたら、パリっとしてすご〜くおいしかったです♪) 季節限定のマロンのシュークリームは、私たちの今夜のおやつに。(^^)

 お隣の有名な六花亭を覗いて、お薦めの「ルタオ」へ。試食した白ワイン入りのチョコ(ナイアガラ)は、葡萄の味が爽やかで、蕩けるようなおいしさ。(お薦め!) 普段は、あまり口にしない私も迷わずゲット。(マカダミアンナッツをくるんだチョコもGOOD!) お次は、「銀の鐘」へ。このお店のカフェでは、飲んだカップをお土産に持ち帰れるという。カップやグラスは、自分の好きなデザインを選べ、箱も用意してくれる。(ラベンダーケーキ付き) 私は、バラとゆりのカップ&ソーサーをチョイス。(他には、オルゴール付きもあり。どれもミニサイズ) 3階の外のテラスで、小樽の町並みを見ながらティータイム。オルゴール館の時計から、ポ〜ッと蒸気の音が鳴った。「サンポーニャみたい。」と、みほちゃん。続いて、時計台のオルゴールも鳴り始めた。その音が、ロマンティックな小樽の町並みにピッタリ。しばし雰囲気を味わう私たちなのでした。(^^)


 オルゴール館に一歩入ったところで、壁掛けになる押し花のオルゴールを見つけた。あら素敵♪ さらに奥に行くと、今度はめのうの石に押し花が入ったものを発見! その中に、「虹の彼方へ」の曲が! (この曲は、前の携帯の着メロにしていた。^^) そのめのうの石は赤紫色で、お花の色はピンクと言うことなし!  オルゴールを買うつもりはなかったんだけど、入って即効で手にすることに。(その間、5分以内なり。^^) ・・・これも壁に掛けられるタイプなので、目に付くとヒモを引っ張って鳴らしている私です。(^^)

 オーダーしていた「北菓楼」のお菓子をピックアップして、最後に「北一硝子」へ。小樽と言えば、「北一」というくらい有名なお店とのこと。167個のランプで揺らめくランプホールを覗き、広い店内を散策。一つ一つ手作業で作られ、同じものが二つとないという。
 お土産として有名なのは、しょうゆ差し。垂れることがない切れの良さと、可愛いデザインで人気だそうだ。中でも、紫色は光の具合で、ブルーに変わるということで、私はラベンダーの模様が入った小振りのものを選んだ。値段もお手頃で、しょうゆ差しには勿体ないくらいの可愛さ。(実際使ってみると、全く垂れなくて使いやすく、お醤油を使うのが楽しくなります。笑) 
 もう一つ目に入ったものがあった。それは、渦巻き模様にゴールドとブロンズ色で、キラキラと輝く器。ゴールドと銅をそのまま組み込んで焼き入れたもので、表面はツルツルだが、裏側は材質の感触がそのまま残っていた。何て贅沢な器かしら・・・。じっと眺めているだけで、渦巻きに吸い込まれそう。強く惹かれるものの、とても手に出来る値段ではないだろうと思っていたら、意外にもお手頃価格。(みんながお土産に買っていた蟹よりも安い! 蟹は食べたらお仕舞いだけど。笑) 食器として使うよりも、部屋に飾っておきたいと思った。最初はゴールドが欲しいと思ったのだけど、大きなボールと大皿しかなく、一品ものなので、ここに出ているものしかないという。ブロンズのお皿を手に取ってみると、ティティカカ湖の神殿やティワナク遺跡を思い起こさせた。オレンジゴールドは、今でもずっと来ているカラーで、私にとってのオレンジは太陽を象徴としていたのです。やっぱりこれだ!と、ブロンズの小皿を手にすることにした。(玄関に飾ってます。^^) 

 そろそろ、小樽で人気の「北一」のソフトを食べて戻ろうと思ったら、「やっぱり買いたい。」とみほちゃん。何のことかと思ったら、めのう石のオルゴールのことだった。どうやら、この間ずっと考えていたらしい。(^^) そこで再び、みほちゃんはオルゴール館まで戻ることに。ちょっとハラハラしたものの、何とか時間もギリギリ間に合って、無事にソフトも食べることが出来たのでした。(「北一」で一番人気は、6段ソフトですが、この時は時間も危なく、お腹にも入りそうになかったので、私たちは三段ソフトにしたのでした〜。私はレアチーズ&夕張メロン&ラズべリー♪) 90分予定の自由時間が、直前になって2時間に延長されたおかげで、小樽の街をタップリ楽しめて満足・満足♪

 その後は、みんなで小樽運河を歩いて、お昼のレストランへ。バイオリンを弾いているお姉さんがいたり、運河沿いの道には絵描きさん達がいたりと、情緒もタップリ。夜のライトアップは、さらに素敵だそうだ。昼食は、蟹フレークと鮭の丼に、蟹鍋などがあったけど、半分も食べれなかった私。昨日の夕食の満足感が、まだ残っていたみたいです。(^^) 
 
 海沿いを走っていると、次々に珍しい岩が出て来た。恵比寿岩や大黒岩、観音の立ち姿にそっくりのローソク岩などなど。
 そして、いよいよキーワードの一つだった神威岬へ。曇っていたので、私は密かに太陽が出てくれたらいいのになと、心の中で思っていた。積丹から、この周辺はコバルトブルーの海で有名だけれど、太陽が出ていないと、その美しさは見られないから。すると、バスから降りて歩き始めた途端に、雲の間から太陽が顔を覗かせ始めた! わ〜い♪ 心に思ったことが、ちゃんと通じている。その思いが同調したものならば、必ず聞き届けてくれる。(それも瞬時に!) 改めて感謝なのでした☆


 集合写真を撮影した後、岬の先端まで行きたい人だけ、各自で向かうことに。この先は神聖な場所として、昔は女人禁制で入れなかったという。その門をくぐり、私たち二人は先頭を切って足早に向かっていた。ところが途中で、岬は思っていたよりも、ずっと先のほうにあることに気付いた。集合時間まで、あまり時間がない。この時点で、あと15分ぐらいで往復して、バスまで登らないといけない。(普通に歩くと、駐車場から先端までは、片道で20分ぐらいかかると言われている) 次の移動が長いので、乗る前にトイレも済ませるように言われていたし。これはちょっと無理かもと、念仏トンネルの見える場所で写真を撮って戻ろうと思った。でも、後から来る人たち何人かは、そのまま先に向かっている。あら、みんな大丈夫なのかな・・・。一度は諦めた私たちだったが、行ける所まで行ってみることにした。


 戻ってくる人と入れ違いになりながら、ここまで来たなら、もう行くしかないとダッシュで駆け上る。そうして、ようやく岬の先端へ。そこからは、神威岩が見えた。お〜っ、これが! 道路沿いからも少しは見えるが、ここから見るのとは全然違う。やっぱり来て良かった〜。とにかく時間がなかったので、ゆっくりすることは出来なかったが、ここまで来ることに意味があったのだとわかった。
 さあ、ここからは走って戻らないと間に合わない。透き通るように美しく、コバルトブルーに輝く海を横目に見ながら、ダッシュで戻る私たち。空には、大きな鳥が一羽ゆっくりと旋回していた。ペルーで現れたコンドルを思い出し、思わず立ち止まった。ありがとう! コンドルにもよろしくね。
 そうして、てっきり遅れるに違いないと思っていたら、何と私たちはギリギリ間に合ったのです! これも、ちょっとしたミラクルかもね。そう言えば、風が強く吹いていたけど、帰りは追い風になっていた。(背中から押してもらっていた感じ。^^) そのおかげで、昇り道も結構ラクだったし、本来なら汗びっしょりになりそうだったけど、それも大丈夫だった。(何でもやってみないと、わからないものですね。) 風の精霊さんも、ありがとう♪ 


 神威(カムイ)とは、アイヌ語で神のこと。(私は小さい頃に見ていた、忍者カムイを思い出していたけど。^^)
 ・・・北の大地には、古代より神々が宿ると言われている。人はそれをカムイと呼んだ・・・
 昨日の夜に、ホテルのギフトショップで目にしたグッズに書かれていた。さらには、ガイドさんの説明で、義経とアイヌの娘に纏わる伝説があることもわかった。また義経!? 義経ちゃんは、初めて鞍馬山に行った時から、意識させられている。柾至にも、何らかの縁があるみたいだし。(ふむふむ) 
 北の大地の神々さま、ここまで呼んで頂いてありがとうございました☆

 再び、海沿いを走りながらの移動。今度は、真ん中にぽっかり穴の開いている窓岩や、キス熊岩、カブト岬にカブト岩などなど、自然が造ったユニークな岩のオンパレードで、楽しませてくれた。


 そして、ニセコの神仙沼へ。ここもキーワードの一つだった。標高が760mあるとあって、少し肌寒い。15分ほど原生林の中を歩いて行くと、広い湿原が現れた。ここも、すでに色づいている。草の色が、太陽の日差しに照らされると、きらきら金色に光って見えた。何て神秘的で美しい。ここだけが別世界のよう! 火山活動によってできた湿原地帯で、神や仙人が住みたもう沼と呼ばれ、ニセコの数ある湖沼の中で、最も神秘的で美しいと言われているそうだ。それも、色づいたベストシーズンに来れて幸せ♪ 仙人さまも、ありがとうございました☆


 ホテルに向かう道で、現れたのは富士山そっくりの山。そのうち、どんどん近づいてきて、すぐ横にド〜ンと立っている。どう見ても富士山だよ! それもそのはず、その山は蝦夷富士と呼ばれている羊蹄山。今でも活動を続けている活火山だそうだ。 こんな山が、北海道にもあったなんてね。
 反対側の空が夕日に染まり始めた。そして、ふと羊蹄山に目をやると、なんと山が赤く染まっている。わ〜すごい! これって、もしかして赤富士!? わが家には、城本先生に描いてもらった赤富士があり、ロッキーさんの写真集でも目にはしていたものの、まさか肉眼で見れるなんて・・・! その雄大で美しい姿を、何とか写真に収めようとしたが、反対側の窓だったし、ガラス越しではその美しさを残すことは出来なかった。自分の胸の中にしっかり刻むためかも。 赤く染まるのは、本当にわずかな時間だけ。ガイドさんによると、こんなに近くにあっても、雲や霧がかかって全然見えない時もあるから、これだけはっきり見えるのは、滅多にないと言っていた。素晴らしいタイミングで、赤富士まで見れた私たちは本当に幸せ者だ〜♪ (感謝・感謝)


 次第に遠のいていく羊蹄山に、心で手を振り、今夜の宿であるトーヤ温泉に到着。昨日のホテルとは、ガラリと雰囲気が変わるけれど、私はこうした温泉宿の風情も大好き♪ お部屋に入ると、壁には富士山・・・ではなくて羊蹄山の絵。頂上が雪に覆われた姿は、さらに富士山そっくり。もしかして・・・と窓から外を見ると、目の前には大きな湖が広がっていて、正面にはうっすらと浮かんでいる山が。そう、それが羊蹄山だったのです。北海道まで来た、もう一つの目的がわかりました。アレキパに続いて、ピラミッド形の富士山。それに、この洞爺湖は、ティティカカ湖をも思い出させてくれる。(反対側のお部屋だったら、気付いていないかも) おまけに、私たちグループの夕食のお部屋が「羊蹄の間」。(^^) セッティングは、全て完璧。 何から何まで、ありがとうございました☆

 畳の上にゴロンと仰向けになり(これが旅館のいいところ。^^)、一休みしてお食事。石狩鍋風の鍋に、鮭のお刺身、釜飯にほたてのチーズ焼きなどなど。お昼を少なめにしたおかげで、しっかり堪能出来た。
 今日の締めは、洞爺湖に打ち上げられる湖上花火の観賞。わ〜い、わ〜い♪ 湖畔を歩いて数分のところから、ライトアップした豪華な観覧船が出ている。良く見えそうな場所を探して最上階へ。すでに、先に入っていた人たちでズラリ。そこで、小柄な二人の後ろへ。振り向くと、このツアーでお馴染みになったお二人さんだった。昨日の夕食の時に、同じテーブルになったので、言葉を交わしていた。その二人は、二号車に乗っていて、神威岬の駐車場では、ピッタリ同じ位置に座っていて、顔を見合わせて笑ったり、神仙沼でもバッタリと。それも小柄な二人に、ノッポな私たちのコンビだから、余計に面白かった。(笑) 広い船内の中で大人数なのに、同じ所に立っているなんてね。これで花火観賞のベストスポットは、ここに間違いない!と確信したのでした。(^^) 
 ゆっくりと湖上を進み、ホテル街が遠くに見えてきたところで、船内のライトが消され、いよいよスタート。派手にドンドン打ち上げるのと違って、ゆっくりのんびり上がっているところが、北海道の温泉街らしくて良かった。大きく打ちあがった花火が、ゆっくりと風に揺られたり、湖に映し出されるのがきれいだった。最後は、大きな金色の扇を広げたような花火で、湖上花火にピッタリ。時間にして約20分ぐらいだったが、夜風に吹かれて気持ち良かった。4月〜10月のシーズン中は、毎日打ち上げられているという。数年前の噴火からの再生のために、地元の人たちが努力して盛り上げているそうで、その熱い思いが伝わってくるようだった。(頑張って下さいね〜!)
 

 一番乗りでホテルに戻って温泉に入り、北菓楼のマロンシュークリームを頂きながら、のんびりした後、11時前にはお布団へ。今日は朝早くから良く動いたわね〜。おかげで、昨日食べた分は十分に消費出来たみたい。(特に神威岬が効果的。^^) 洞爺湖と蝦夷富士に見守られながら、今夜もバタンキューでお休みなのでした☆