[聖なる旅] [Page 1]


聖なる旅 



 宮島 弥山 編



2008.8.30〜8.31
                         
Page 2

 8月31日(新月 前編)
 夜中に足が攣った。筋肉というよりも、骨が動いている感じ。(ふ〜っ) また準備をしてくれたのね。(^^) 夜が明ける直前に、目が覚めた。ゆっくり仕度をしながら、窓のカーテンを開けたら・・・またこの光景だ!
 エジプトのナイルビューと似ている。(エジプト編 Page1) その後の「結びのまつり」のときも、同じことが浮かんでいた。(結びのまつり編) それぞれに、結界のようになった川を挟んで、ゲートとなる橋に、遊覧用の船が停まっているのまで同じ。(またわかりやすい。^^)

 今回は、Hiroeちゃんに任せることにしていた。そうして選んでくれたホテルは、平和記念公園の目の前。ホテルの名前は「サンルート」・・・太陽(神)へと通じる道。 その言葉が浮かんできた。
 ・・・おまけに、全室リニューアルしたばかりということで、お部屋もピカピカだったのです〜。v(^^)v 何から何まで、ありがとうございま〜す♪


 7時過ぎにチェックアウトして出発。広島駅からJRで宮島口へと移動し、ロッカーに荷物を預けて宮島桟橋へ。朝から快晴で、気温がどんどん上昇している。今日は、暑くなりそう〜。セミナーの前日まで、広島は大雨が続いていたと聞いた。お清めしてくれたのかもね。・・・龍神さまも、ありがとうございます☆

 フェリーに乗って宮島へ。(海がキラキラ〜) 対岸から見える宮島の山々は、観音さまの寝姿になっている。甲板から眺めながら、ここでまず手を合わせた。

 最初に現れた鹿ちゃんは、公園内に座っていた。わ〜い♪ 大きく立派な角をしている。カメラを取り出していると、ゆっくりと後ろを振り返った。
 わっわっ! その顔の表情(特に目つき)と、威厳のある姿に圧倒された。「良く来たな。」という声が胸の中に響いてきた。思わず、「はい、ありがとうございます!」と、私も心で答えていた。(目力が凄かった〜)


 まだオープン前の参道内を通りながら、帰りに寄るところをチェック。(へへへ) 大きな杓子がド〜ン! そして、海の中にどっしりと立つ鳥居の登場。とりあえず御挨拶だけ済ませ、厳島神社の前も通り過ぎて、まっすぐ弥山に向かった。(また後でね。^^)


 神社の裏手にある紅葉谷公園のところから、ロープウエイ乗り場まで送迎バスがある。歩いても行けるけれど、今の状態を考えて、今回は出来るだけラクラクコースで行くことにした。
 時間まで、雰囲気の良い旅館内で、のんびりと待っていた。そこで、山田さんから電話。すでに宮島に来ていると聞いて、驚いていたみたい。(ふふふ) 
 これまでの聖なる旅の時は、誰か案内してくれる人がいたり、何人かで一緒に回ることが多かったけれど、今回は一人で来るようにとのことだった。 方向音痴な私ではあるけれど(^^;、事前にHiroeちゃんが散策地図を送ってくれていたので、それを頼りに足の向くまま・・・お導きに従うことにした。

 バスから降りた乗り場への坂道と階段だけで、すでに息が切れている。先が思いやられるけれど、それも覚悟の上だった。ロープウエイでぐんぐん登っていく。海も見えてきた。秋は、紅葉できれいだろうなあ〜。途中で乗り換えて、獅子岩駅に到着。
 この獅子岩では、ペトログリフが発見されているらしい。それらのシンボルの説明をみると、太陽神ラーやイシス神の名前が。(!) う〜、早速出てきたよ〜。 展望台からは、瀬戸内海が見渡せていた。


 さ〜て、そろそろ行こうかな。ここから弥山の頂上までは、約30分の道のり。普通の状態なら散策道ということで、何ということはないのだろうけれど、今の私の身体なら、まずそこまで何もなく行けるかどうかも・・・。それでも行かなくっちゃ! どんなに時間が掛かっても良いから、到達することを目指して。
 
 10時半近くになっていた。真夏に逆戻りしたみたいに、陽射しが強くなっている。太陽エネルギーも炸裂〜。そこで、金色がかった蝶々がヒラヒラ〜。しばらく周りを飛んでいる。この前の台北で、苦しくなった時に現れてくれた蝶々と似ている。 続いて、鮮やかなブルーグリーンの蝶々も。これはアマゾンタイプだわ〜♪ また励ましてくれているのね。(太陽神のお使いですから。^^) だったら、きっと大丈夫!
 
 まずは下り道をてくてく。原始林の中に入った。弥山原始林は、神の島として古くから神域となり、手つかずの自然が現存する天然の植物館と称されて、世界遺産に登録されているという。その石碑を過ぎたところで、次第に上り道になった。
 上りになると、途端に足が重くなる。すぐに息があがってくるので、数m歩いては立ち止まるを繰り返した。インカトレールで、二日目の峠を登っている時の状態みたい。(ペルー編 Page5) あの時は、3000mを越していたから無理もないのだけれど。(ほほほ)

 さらに暑さも増してきて、汗が流れてくる。距離的には短かそうだったので、軽装でサンダルを履いて、日傘を差していた。座れそうな石を見つけては、ゆっくり座って汗を拭き、息を整えていた。途中で気を失うことがないように、一人で頂上まで行くことが目的だったので、決して無理はしないことにしていた。
 そう自分に言い聞かせながらも、年配の人やパンプスで歩いている人達に、次々に追い越されていると、自分のこの情けない状態に、気分がダウンしそうになっていた。それに、この暑さで、このペースだと、水も足りなくなるかもしれないと焦りそうになったり。そんな自分の内面との戦いもあった。
 そこで、家から持って来ていた小さなリンゴのことを思い出して、石の上に座って丸かじりした。蘇生塩をパラパラ振り掛けて食べていると、少しずつ元気を取り戻して気分も変わってきた。よし、あともう少し〜!

 そうして、ようやく弥山本堂のある場所へとやってきた。(ふ〜っ) やった〜、ここでしばらくゆっくりしよう。
 その手前の石段を登っている時だった。スルスルっと、トカゲが出てきた! お〜っ! トカゲや蛇さんは、神さまのお使いとして、これまでに何度も絶妙なタイミングで、目の前に現れてくれていた。
 ここでは、ちゃんと止まってくれたので、写真もバッチリ! 写し終えたところで、またスルスル。(^^) 初めて目にするような、鮮やかな色のトカゲさんだった。

 弥山本堂は、弘法大師が100日間の修法を行なったところで、ご本尊として虚空蔵菩薩が祀られている。札所の番号が、「88番」になっていた。(お〜っ)  何とかここまで来れました〜。すでに、この時点で一時間近く経っていた。(ははは)  
 向かいには、霊火堂。そのお堂の中には、お大師さまが修行に使った火が、1200年以上も燃え続けている、「消えずの火」がある。(弥山七不思議の一つ) この火は、平和公園の「平和の灯」の元火にもなっているという。(ほ〜っ)
 お堂の中に一歩入ったとき、立ち込めている煙とお線香の匂いに包まれて、思わずクラクラしそうになった。1200年前からのお大師さまのお力が、ここに在るように感じた。ここに来れたことに感謝し、世界平和を祈りながら光りを送った。


 汗も引いたところで、再び頂上へと向かった。急な石段を上ったところにあるのは、日本で唯一、鬼の神を祀っている三鬼堂。鬼といっても、虚空菩薩さまの化身、大日如来さまの化身、不動明王さまの化身の三鬼神であり、そこに全国の天狗達が集まり、神通力によって生きとし生けるもの全てを加護して下さっているという。・・・これまた力強くて頼もしいこと。まさに今の私に必要だわ〜。(^^)

 空を見上げたら、昇り龍にクロスの雲が・・・と思いながら、じ〜っと眺めていると、杖を持った鬼(天狗!?)のような姿に!(左向きに) わ〜早速お出ましだ〜。(はやっ!) は〜い、あと少しだから頑張りま〜す♪


 続いては、観音堂と文殊堂。文殊菩薩さまは、私の干支の守り菩薩さま。ここでもお参り出来てうれしい。このお堂の横には、大きな巨石。裏に周ると、口を開けたお顔に見えた。


 そして、とうとう「くぐり岩」の前に来た。やったね! 大自然が創り出した、アーチ型の巨岩。この岩は、最後の結界として、弥山の頂上へのゲートになっている!  ここをくぐり抜けたら、私も次の次元へと向かう。そう、私は今ここで、生まれ変わるのだ。

 いざ目の前に立つと、その岩の持つパワーに圧倒されそうになって、すぐには足が出なかった。ゆっくりと深呼吸をして準備をした。そして、通り抜けようと思ったところで、その岩の手前の石洞内に小さな像が祀られていることに気付いた。不動明王さまと毘沙門天さまだった。ゲートの門番のように、見守って下さっている。良かった、気が付いて。(^^) ご挨拶を済ませてから、再度ひと息ついて、ゆっくりと向かった。


 後編へ・・・