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聖なるペルーの旅 2


〜月の神に導かれた魂の旅〜





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2002.12.20〜2003.1.6

12月 25日
 クリスマスの朝。朝食前に教会までお散歩。中には入れなかったけれど、門の外から昨日の感謝を込めて、光りを送った。隣の広場では、早くも今日のフェスティバルの準備をしていた。ホテル内の教会にも入って、クリスマスのご挨拶。小さくても可愛くて素敵な教会なのだ♪ 
 出発前に、みんなでもう一度教会の前に行くと、華やかな衣装を着けた子供たちがいた。写真を撮っていると集まってきた。デジカメに写った自分たちの姿を見て、喜ぶ子供たち。素直でかわいい。(^^)


 今日は、オリャンタイタンボへと向かう。水路のある石畳の道を歩いていると、私たちに唄を聴かせてくれた。(写真右)そして、クイチがある民家のお家の中を見せてくれた。男の子が上手にとうもろこしの粉を挽いていたり、ギミーピッグに餌をあげたり、機織りしていたりと、日常の生活が見れておもしろかった。
 オリャンタイタンボの広場に出ると、対岸の山に懐かしい横顔が見えた。(また会えて、うれしいです。^^) この山の傾斜にある建物は、ガイドブックには貯蔵庫だと書かれているが、それは真実ではないとのこと。(あらあら、また・・・) 実は寺院であり、瞑想をする場所になっていた。山は、パイプの山と呼ばれている。インカの人々は、この広場で神に祈ると、その願いはパイプの山を通って神に伝わると信じていたそうだ。
 オリャンタイタンボは、風の神殿ー風の入り口ーとも呼ばれている。神殿に上がる前に、水の精霊の場所を訪れた。ここは、王女たちが水浴びをしていたところでもある。3つの世界を表す三段のシンボル(コンドル・ピューマ・サーペント)が描かれていることから、神聖な場だったことがわかる。私たちは、その水で手や口をすすぎ、持っていたクリスタルやジュエリーなどを、しばらく浸してエネルギーをチャージした。(私は、もちろん五十鈴ちゃん♪) 
 そして、クイチに倣って、その横を流れている小川に足を付けた。「つ、つめた〜い!」 氷山から流れてきた雪解け水だけあって、その冷たさは半端じゃない。30秒も付けられないくらい。その中に、クイチはふくらはぎの辺りまで、しっかり入っている。Mikiちゃんは、川の真ん中に立ったまま平気そう。(信じられな〜い) 私たちは我慢出来なくて、足を出そうとすると、そのままにして足の裏からエネルギーを感じるように言われた。(ヒエ〜) そして、瞑想しながらトーニング。しびれを通り過ぎると、少しずつ慣れてきて、何かが抜けて行くのを感じた。おっ、何か軽くなった感じ! しばらくすると足の裏から、次第に温かくなった。(インカ版の禊でした〜)
 オリャンタイタンボは、45度ぐらいの急な斜面になっている。去年は300段の石段を一気に昇って、結構きつかったのを憶えている。でも、今回は別の道から行くことになった。回り道をしているようだが、その分石段も少なくて坂も緩やか。 それに途中で立ち止まって、景色も見下ろせる。これならラクチンだ♪ 途中、岩の上を越えるところもあったけど、橋口さんのお婆さんは若い男の子たちに手伝ってもらって無事到着。(一同拍手!)
 太陽の神殿があったとも言われる広場に、建っている巨大な6枚岩。30kmも離れた山の向こうから運んで来たとされているが、一体どうやってこれを建てたのか、今でも大きな謎の一つ。この6枚の巨石は本のように、それぞれが異なるページを表していた。(写真左)
 例えば・・・2枚目の飛び出ているところは、ピューマの頭を表し、目にはエメラルドを付けていたが、スペイン人が侵略してきたときに、そのエメラルドの部分だけを持って行ってしまった。4枚目は私たちの人生の始まりから終わりまでの9つの段階を表し、それが繰り返されることを象徴している。インカの人々も輪廻転生を信じていたので、死人が再び目を開いて再生するように、遺体は胎児のようにして墓の中に入れていたそうだ。 5枚目のメインのページはピューマのパワーを表し、両脇にはサーペントの頭があり、叡智を象徴している。

 ”すべるように動く蛇は、なんども脱皮をくり返すことが教えになる。七つのとき信じたことを三十七歳でもまだ信じるとしたら、人生から得るものは少ない。古い考え方や習慣や意見はもちろん、ときには仲間さえ脱ぎ捨てることが必要だ。捨てることは人間にとって非情にむずかしいレッスンでもある。蛇は脱皮しても大きさはまるで変わらない。ただ古い皮を捨てるだけだ。場所がなければ新しいものが入る余地はない。蛇は古い皮を脱ぐと若々しくなる。・・・”
                                         「ミュータント・メッセージ」より

 私も何度でも脱皮しちゃいますよ〜。 (^^)

 「この場所の磁場エネルギーはとても強く、このピンク色の岩の中には多くの鉄分も含まれていて、コンパスを持ってくると狂ってしまう。次元間のポータルがあるとも言われ、ある特別な音を出している。適切な方法でビジュアライズさせながら瞑想を行うことで、異次元への扉が開かれる。そうすると、特殊な周波数を感じられ、それを通して異次元へと入って行くことが出来る。それには時空がない。あなた自身が、その周波数を持って違った時空の中に入って行くことが出来る。3600万人のインカの人々がいたが、まだ一万人しか見つかっていない。お墓を掘っても骨が見つからない。時空が開いて多次元のレベルへと移動したと考えられる。インカのほとんどの人々が、スピリチュアルな高次のレベルに到達していた。ここで、私はその多次元へ行く目的を持った人にもたくさん出会ってきた。この岩は、古代エジプトよりも前のレムリア時代からくるものとされ、本当にパワフルなスポットだ。
 この岩に額をつけてイメージしながら、そこから放たれるメッセージをキャッチするように。石はレコードーキーパーとして記録している。あなた自身の知恵に従い、第3の目がどれくらい開かれているかによって、メッセージが受け取れる。ある人は、自分自身のパワーを増大させたり、第3の目を開いたり、メンタルな部分を明晰にしたり、或いは肉体レベル・感情レベルでのバランスを得られるだろう。例え、今はあまり感じられなくても、日本に帰った後に体験することがある。”人生はペルーの前にあり、ペルーの後にある。” この旅は、変容をもたらすものである。私たちはクスコの太陽の神殿から、サーペントの神殿、風の神殿へと来た。言葉を通してパワーが放たれる。(クイチは、日本語の”言霊”のことばを知っていた。)インカの人々は風を通して、その言霊が流れて来ると信じている。私たちの言葉で、神は「ハァー」(息を吐くように)と言う。その呼吸によって神を感じる。ここで、そのエネルギーを受け取り、もっとたくさんのギフトを受け取ってください。あなた方は、私にとってのギフトであり家族である。・・・」

 私たちはクイチに教わったように、それぞれの石の前に立ち、瞑想を始めた。第3の目と両手を石につけ、しばらく深い呼吸をした後、全員でトーニングを始めた。マントラを唱えている人もいる。自分でも、なぜこんな音やメロディが出てくるのかわからなかった。何も考えられない。全ては自然に委ねながら、内なる世界へと入っていく。 それぞれの音が共鳴し合い、この石と一つに繋がって、高いバイブレーションを起こしていた。
 そのあと、向かいにある石の上に仰向けになり、背骨をピッタリつけて身体全体でバイブレーションを感じた。私は太陽の光りを全身で浴びながら、深い呼吸を繰り返していた。
 そして、丘の上にあがり、サークルになって全員で手を繋いだ。クイチの祈りの後、インカのマントラを唱えてトーニングした。愛と健康、豊かさと幸福、喜びと平和のもとに、全ての人々に祝福がもたらされますように・・・。私たちは一人一人とハグし合って、愛と歓びを分かち合った。ここは「レムリアの愛の神殿」と言われている。私たちは、この日たくさんの愛を感じ、受け取ることが出来た。この丘の上は、風が強くて吹き飛ばされそうだった。気がついたら、いつのまにかメンバーが一人増えていた!? サングラスをかけて、スカーフを巻いていたので、一瞬誰だかわからなかった。 後で聞いたら、石の瞑想の時から一緒に加わっていたみたい。(^^) 他にも、来た時からずっと私たちの様子を、ビデオに撮っている人もいたそうだ。どこに行っても、私たちは私たちらしく、自由に表現しているのでした〜。v(^^)v
 再び広場に降りた時、パイプの山が違って見えた。(写真右) ケイたんは、山が明るくなったと言っていた。確かに全然違う。山の精霊の表情が変わった。最初にここに来た時、半分目を閉じていたのが、大きく開いたように思えた。まるで、眠りから覚めたかのように・・・。私たちの変化を象徴して見せてくれたのかな。(ヤッホー♪)


 遅いランチを終えて、ホテルに戻った。Saemiちゃんも、お休みタイムに入ったので、私は一人でブラブラ教会横の広場に行ってみた。ステージではバンドの演奏があり、たくさんの人で賑やかだった。輪投げのゲームやトランポリンまであって、みんな楽しそう♪ お肉料理みたいなものから、ポップコーン(ペルー風)にデザートまで出店もいろいろ。私はおじいさんのところで、パネトーネとチョコケーキを買うことにした。選んでいると、孫らしき男の子が急いで駆け寄ってきて、ちょっと照れくさそうに見ていた。(か〜わいい♪) やっぱり日本人は珍しいのかな。 ホテルに戻ろうとすると、20代そこそこの男の子から、ビールをおごりたいと声を掛けられた。私は全然飲めないからと、挨拶だけ交わしてまたね〜。でも、なかなかのハンサムで、カッコ良いお兄ちゃんだったので、ちょっぴり気を良くした私なのでした♪ (10年遅かったね。笑)
 ガーデン前のテラスで、Mikiちゃんたちとケーキをつまみながらティータイム。正面にある大きな樹が目に入った。その樹は、このお庭の守り番のように見えた。そう思いながら、じっと見ていると樹の精霊の顔が見えてきた。「精霊が見えるよ、あそこが頭で目と口が・・・」 「えっ、どこどこ? あっほんとだ〜。」 そう話していたら、さ〜っと風が吹いて、その口元だけが動いて精霊がにっこりと笑ったのだ! きゃ〜! Mikiちゃんたちも気づいて歓声。間違いない。私たちが気づいたので、喜んでくれている♪ 思わず手を振る私。(^^) 後で樹の傍に行き、手を触れながらお話した。「ここに呼んでくれてありがとう。この地をいつも見守ってくれてありがとう。またここに戻って来ることが出来ますように・・・」 そして、光りを送った。すると、また風が吹いて、樹の枝が大きく揺れた。 
 
 夜は、ホテルのレストランで軽めの食事。ライスとお湯を頼んで、ケイたんが持ってきたふりかけにお味噌汁で、すご〜く満たされた。あ〜やっぱり日本人なのだ〜。頼んだデザートが大ヒットで、また幸せ〜♪ 
 その後は、ホテルの中の教会で、クリスマスのキャンドルセレモニーをすることになった。Saemiちゃんも起きてきて、他に参加したのはケイたん、Mikiちゃん、たまちゃん、やっちゃん、祥ちゃん。教会の前で、火を灯したキャンドルを持って、一人ずつ入った。トーニングをしながら瞑想。そこで、ケイたんが見たビジョンで、オリャンタイタンボの祈りの広場で、私たち6人はレムリアの時代に、人類と大地に祈りを捧げていたことがわかった。私たちは祭壇を囲んで、祈りながら両手をかざして光りを送った。昨日ここで受け取ったメッセージを思い出した。そう、遠い昔、私たちは同じことをしていた・・・その情景を思い出しながら祈りを捧げた。キャンドルの炎が、風で一斉に揺れた。私たちの祈りは届けられたのがわかった。誰だったか、上から光りの柱が降りて、みんなの頭の上に光りの輪があるのを見た人もいた。そのキャンドルは、それぞれの部屋に持ち帰った。 こうして、聖なる谷での最後の夜は、クリスマスの祝福を受けたキャンドルの炎に見守られながら、静かに更けていった・・・☆