ヴェーダ
 


                                                          ワークショップの内容を、一部要約しています。
    

  
 ◆ ヨガについて
 山の中をくねくねとした川だと時間がかかるが、まっすぐだと早い。早く源へと帰れる道が見つかる。その道がヨガである。
 インダス河流域の文明によると、ヨガは5000年前からと伝えられているが、古代インドの聖典であるラーマヤナや、NASAの調査からは、170万年以上前に遡ると言われている。

 ・・・・キリストは、13歳から30歳まで、どこにいたかわかっていないが、インドにいたという事実が、多くの人たちから発見されている。・・・だが、様々な理由で公には認められていない。それは、支配するためであったり、東洋と西洋の宗教を一緒にしたくないためだと思われる。 (ビートルズやマドンナも、長い間インドで過ごしている。)・・・・

 多くの人は、ヨガを肉体のためにしているが、人生のためのものであり、マインドと魂のためのもの。肉体は、その内のほんの一部分。ヤマ(宇宙倫理)とニヤマ(規律)をしっかりとした柱にしているとしっかりする。その準備をしてから、アーサナ(ヨガのポーズ)を始める。そうでないと、集中出来ない。ヨガには、古代インドより840万のポーズがある。動物の種類と同じ和だけあり、動物の習性を真似て作っている。今は、その中の幾つかしか残っていない。
 世界でヨガとしてで流行っているのは、ハタヨガ。太陽と月のエネルギーが鼻孔を通して流れ、陰と陽のバランスを取る。肉体が中心となっており、インドではあまり人気がない。ラジャヨガは、ブッダがしていた瞑想のヨガ。世界の97%は、肉体レベルで生きている。芸術家や科学者は、マインドで生きている人。残りの1%が魂レベルのスピリチュアルマスター達である。スピリチュアルマスターの意識は、全ての中にある。普通の人は、自分が痛みを感じたときだけ。
 ヨガに時間をかける時は、出来るだけ思考を浮かべないように。マインドは、空のようにクリアであるべき。神秘について、もっと良く理解出来るようになる。雑念が浮かんだ時は、雲を取り払い、雲のない状態にする。良いイメージを浮かべるのはいい。空や海のように、広く大きなもの。すると、もっとオープンになれる。
 最近のヨガは、アーサナしかない。プラナヤーマ(呼吸法)をすることで、自分の意識の中に深く入った状態で出来る。 一つのヨガの流れとして、まず座った状態でマントラを唱え、プラナヤーマで準備をしてから、アーサナを始める。最後に、3〜30分出来る範囲で、プラナヤーマを続けて行えば、さらに効果的である。バランスを取り、もっとパワフルになり、チャクラを開き、肉体とマインドがもっときれいになる。酸素をより多く取り入れるようになり、顔も輝いてくる。

 ヨガの源は、シヴァである。シヴァが踊っているのは、太陽の周りで惑星が踊っているのと同じ。宇宙とは踊る意識であることを示している。
 スピリチュアルマスターは、エネルギーのダンスではなく、意識のダンスで出来ていると考える。エネルギーは死ぬこともあるが、意識は生きている。エネルギーは、意識によってコントロールされている。

 ◆ ヴェーダの叡智
 <ヤマ(5つの宇宙倫理)の一部から>
 ・アヒンサ(非暴力)・・・
 多くのスピリチュアルマスターは、ベジタリアンである。ソクラテス・アインシュタイン・プラトン、キリスト・・・多くのマスターたちもそうだった。どういった食事をするかによって、マインドが作られる。食事が血液の元になり、脳の働きに影響する。どんなものを食べるか考えないといけない。
 ベジタリアンは非暴力。肉食をすると、平安ではいられない。戦いから始める。草食である牛やきりん、シカは、一箇所に集まっても争うことはしない。象は肉を食べないが、大きくてパワフルである。トラよりも、馬のほうがパワーがある。肉によって力を得られるというのは、巨大企業が作り出した概念。
 人間は、本来ベジタリアンである。野菜以外は、バランスが崩れる。肉を食べると、意識を破壊する。タバコは肺を破壊する。乳製品は、命を奪っているわけではない。何かの命を失うということが良くない。命を奪う責任を負う事になるから。意識にもレベルがある。どれくらいの痛みを与えるかによって、合わせたカルマが生じ、病気やあらゆる形になって結果が返ってくる。魚は、他の動物よりも痛みは少ない。・・・だから牛や豚よりは、その分のカルマは少なくなるということ。 牛を屠殺するとき、生きた状態で熱湯に入れて皮を剥いでいる。(牛皮にするため) それから殺している。
 ・サテヤ(正直)・・・
嘘をつくことは、誰かの生命を奪いかねない。(ただし、誰かの命を助けることになるなら許される)自分の意識に忠実であること。潜在意識が考えた通りの人生を送るようになっている。その潜在意識は、魂の目的を知っている。
 ・アプリグラ(不貧)・・・
必要とする以上のものを持とうとしないこと。あまり集めない、溜めない。アレキサンダー大王は、たくさんのものを溜めて若死にした。

 <ニヤマ(5つの規律)から>
 ・ 肉体とマインドをきれいにすること。
 ・ 自然から受け取ったものを大切にする。物理的な満足には限りがないから、自分でやめないといけない。私たちは、宇宙の旅人である。一つのカバンで旅をする。人生は、ただの道具。魂が旅をしている。
 ・ 眠りや食べることなど、それぞれの活動をコントロールする。中道を行くこと。
 自分で勉強をすること。何を勉強してきたかによって、自分が何者であるか異なってくる。例えば、どんな本を読むか、それによってマインドが同じ様に考え、形作られていく。マインドには、形がなく制限がない。どんな形にもなる。自分で決められる。自分が想像するようになっていく。マインドには、たくさんの思考がある。どの思考を選んで、どの思考を捨てるのか、その方向に導かれる。自分で選んで変えることが出来る。マインドをコントロール出来る人は、世界もコントロール出来る。思考によって行動を起こし、その行動によって成功へ。思考が大きくなると、行動も大きくなる。
 ・ 宇宙の法則に対して、自分の全てを委ね捧げる。自然も私たちも宇宙の一部。宇宙の流れによって、生きていくべき。自分の周りにいる人をコントロールしようとする人がいるが、それは出来ない。流れは自然に起こるもの。私たちの純粋な意識だけが残る。宇宙と自分は違うと考えるのは間違い。分断されていると、いつか壊れてしまう。肉体は永遠のものではない。今、人生を変えないといけない。

 <ディヤーナ(瞑想)>
 シヴァは、112種類の瞑想法を与えた。瞑想とは、完全なる自覚。どうやって深く入っていくか、知っていれば瞑想になる。ダンスや月を見るだけでも瞑想。茶道なども同じ、一つのことだけに集中している状態が瞑想になる。

 <サマディ>
 神の中へ溶け込むこと。これが人生の目的。宇宙の中に自分自身が入っていく。思考が一つも浮かばない状態。意識の中に思考があるとき、それをマインドと呼ぶ。水晶のように透明で、空のように澄んだ状態。自分の意識が至るところに存在する。私たちの意識が宇宙意識へ溶け込むこと。全ての疑いも晴れ、この段階で全てのカルマが崩壊し終了する。

 ◆ マントラについて
  マントラは、ヨガの一部。唱えるだけで悟りが得られる。口で唱えるが、マインドで唱える。マントラとは、意識を拡張させるの意味。繰り返し唱えることで、意識を拡張させることが出来る。それによってマインドがフォーカスされ、より高いレベルへ。いつでも時間があるときは唱える。オーラや問題からも守る。いつでもどこでも、時間を有効に。唱えることで、意識が変わる。耳からでも口からでも影響を与える。
 イニシエーションを通して、マスター達から授かったとき、他のマスター達の力がそこに加わる。同じマントラを唱えることで、そのスピリチュアルマスター達との意識と波動に繋がり、より高くなることが出来る。50年以上、ヒマラヤで瞑想をしているマスターが、助けをくれるのと同じことになる。
 個人差があるが、数日から数ヶ月唱えることで、意識が高まってくる。熱を感じるようになったり、石のように何かが動くのを感じたり、光が見えたり、音楽が聴こえたり。毎日唱えていると、外からではなく、内側から響き続けるようになる。自然と流れてくる。必要がなくなる位、意識がどんどん高くなる時がくる。私たちの意識に音が流れてくる。チャクラと繋がっているから、開かせるのを助ける。無知の暗闇を取り除いていく。信じる心と愛が深くなれば、どんどんパワフルになる。死を怖れなかったガンジーは、死ぬ間際までマントラを唱えていた。
 
  サンスクリット語は、シヴァから来ている。一番クリアで精密な言語で、音から出来ている。サンスクリットの文法を発見したPaniniは、シヴァに瞑想と祈りをしている時、チャクラの中に音が聴こえてきた。その音は、内なる意識にあり、自然の中にある音である。宇宙のリズムは、自然の中から得られている。純粋な意識から、直接的に来ている。音は、私たちの意識に大きな影響をもたらす。リズムに乗って、マントラを唱えると効果的。インドの音楽やダンスも同じ。 ロックは破壊される。
 チャクラの中には、様々な花びらがあり、たくさんの音がある。第6チャクラ(第3の目)は、全ての要素を持ち、身体の全てを取り仕切っていて、他のチャクラに命令を出す。第7チャクラ(クラウン)は、宇宙と、魂と深く繋がる。魂のある場所がハート(心臓)で、魂の家になっている。

 この世界(三次元)は、夢のようなもの。私たちの意識は眠っている。蛇を起こすと立ち上がるのと同じ。クンダリーニは、サーペントのパワー。寝ている蛇に触れるように、意識を打って上昇させていく。瞑想とマントラによって目覚め、全てのレベルを通り過ぎて高次のレベルへ。

  自分から出て行ったものは、全て返ってくる。五感に関する意識は、全て外に流れていく。どうやって出て行ったエネルギーを戻すか。無駄に出て行かないように内側に止める。
 どのように、マインドを集中させることが出来るかを学ぶ。自分の思考を一つの点にフォーカスする。自分の思考をコントロールさせる。コントロールされている人が多い。集中力の違いがある。誰もが同じ潜在能力を持っている。深い集中状態にいると、理解出来るようになr。

 ◆ カルマについて
 カルマとは、サンスクリット語で「行動」。自分のカルマは、自分の元に返ってくる。私たちのしたことの結果を得て、来世で戻ってくる。良いものも悪いものもある。昨日したことが今日の運命。カルマは肉体のレベルまでで、魂や意識のレベルには影響をもたらさない。動物を殺している人は痛みとして返ってくる。肉を食べることも、悪いカルマを作っている。
 カルマの背後にある思考が大事。良いものなら、良いカルマが返ってくる。良いと思ってしたことなら、悪いことが起こったとしても良いカルマになっている。逆に、悪い目的を持って、偶然に良い結果になったとしても、カルマには悪いものとして返ってくる。名声を得たいために、お金を施すならカルマとしては良くないものになっている。思考が大きな核になり、カルマは思考の後に従ってくる。どんな思考が浮かんでいるか、意識による。意図的かどうか、意識の大きさによる。例えば、植物や小さな虫や石は最小だが、人を傷つけると大きくなる。宇宙からの波動は、私たちの意識に入ってくる。放たれた矢のカルマは、もう戻すことは出来ない。
 欲があるからカルマを作る。欲のないところからは、カルマは生まれない。執着がなければ、生まない。欲にも種類があり、良い欲(向上心など)の場合はカルマは生まない。きっかけや始まりは低くても、もっと高い意識へと変わることが出来る。
 輪廻転生も、私たちの思考による。悟りを開いた人は、カルマが終わっている。夢を見ていた状態から目覚めたので、良いものも悪いものも責任を持つ必要がなくなる。
 
 カルマがあるから自由である。自分の運命を自分で創り出している。神は見ているだけで、私たちの運命に責任を負っていない。自由を与えている。カルマという自由によって、自分で切り開いていける。ヨガの目的は、カルマを超越すること。マントラや瞑想、神への愛で解消できる。
 ある特定のカルマは、ある惑星の石を持つことで解消することがある。マインドにポジティブな波動を与えることで、ポジティブな思考が生まれ、ポジティブな強い行動になり成功へ。その人のラッキーストーンは、インドの占星術で出す。(調べるには生まれた場所の正確な緯度と経度、正確な生まれた時刻が必要。5分でも違うと異なることがある) もし違うストーンを選んだなら、違う波動を創りだしてしまい、気分や劣等感を生み出すこともある。意識と石が繋がっているから、判断が付かなくなる。ファッションのためのものではない。 クリスタルは、誰でも身につけられる。金やシルバーは大丈夫。
 その人のラッキーストーンは、身に付けることで、良いアイデアや良い行動が生まれる。大きさは、2〜3カラット以上のもの。指も惑星と繋がっているので、関係がある。石を使う前には、唱えなくてはならないマントラ(その石と関連する惑星のマントラ)がある。

 ヴェーダを理解するには、インド占星術も学ぶ必要がある。占星術は、ジョーティッシュー光と呼ばれている。光を使って、過去ー現在ー未来を見ることが出来る。ギリシャ人やバビロニア人がインドに来て占星術を知り、自分の国に持って帰り、そこから西洋占星術が生まれた。でも、ヨガと同様に本質は失われている。

 ヴェーダの文献の一つには、地球が動いていて太陽が一点であると、すでに書かれている。ニュートンに発見された重力も同じ。「地球には特別な力があり、その力によって引き寄せられている。」と、何千年も前に発見され書かれている。(科学者は、それを後で再発見しただけ) 数年前に植物の中にも意識があることが発見されたが、ヴェーダの中にはすでに書かれていた。ダーウインの進化論ー命は水の中から生まれたーことも、ヴィシュヌが魚から転生したことと繋がっている。ヴェーダにアラビア数字もヴェーダから。
  宇宙は、108の物質で出来ている。宇宙とは、プロトンの周りを踊っているエレクトロン。今の科学者は遅れている。 今の科学は、ほとんどが破壊を目的に開発している。(原子爆弾のように) そして、その機能を確認するために落としている。科学は、スピリチュアリティを元にコントロールすべきである。

 ヴェーダでは、太陽は7頭の馬を使って宇宙を旅すると言われている。7頭の馬は、7つの光を意味している。(つまり虹!) ヴェーダは5000年前のものではなく、惑星の配置について書かれていたことから、実際には9万年前のものと言われている。その一冊にはブッダが生まれるという予言もある。仏教の思想は、すでにヴェーダの中にあるもの。私たちの意識を高めるために、ヴェーダが発見されている。インドの人たちを対象にしたものではない。地球全体が家族であること。全ての人類へのメッセージであり、マスター達から引き継がれた知識ー宇宙の仕組みである。
 宇宙意識は全てタダでもたらされている。お金を与えることも変わらない。求めるものは全て与えられる。宇宙は何がその人にとって良いのかわかっているから、それを与えようとする。
 同じ意識が全宇宙に存在している。宇宙は、神から来ている。神の位置は変わらない。

 ヴェーダには、人生について学びたいなら、完璧な人生を得るために、4つの修行と段階ー 勉学・家庭生活(結婚)・社会人・全ての放棄と瞑想ーを経験すべきと考えられている。もし、すでにスピリチュアルであれば、最初と最後だけでも良い。
 また、家に止まったまま、マントラや瞑想をすることで、悟りを開いても良い。マントラを唱えることで早くなる。

 身体のエネルギーは、5元素で構成されている。(地・水・火・風・空) 5つのバランスが崩れると、そこから病気が生まれる。自然とどう調和していくか。
 火のエネルギーは宇宙の中でも特別なエネルギーであることが、リシたちに発見されている。火は、見ることも出来るし、見えないこともある。目に見える世界と見えない世界の橋渡しをする、聖なるものである。そのため、様々な儀式に使われる。

  宗教によっては、死んだ後に天国にいけると思っているが、死が自分に訪れた後に解脱をするとは期待しないように。肉体を持っているときに、悟りが開けると考えること。
 眠りから目覚めた後、どれくらい寝ていたかわからないことがある。悟りと睡眠は似ているところがある。睡眠は、意識を全て忘れているが、悟りは意識が目覚めていて、自分が存在していることをわかっている。マインドから全てがなくなる。
 マインドとは、意識プラス思考。思考をなくして、意識だけになった状態が悟りである。
 肉体を離れるときの最後の思考に気をつけること。それが来世の基礎になる。今すぐマインドを変化させることが大切。

 スピリチュアルマスター、師(グル)とは、暗闇から光へと導く者であり、その存在の意味は大きい。「私と共にいらっしゃい。」と言われても、信じる者と信じない者がいる。信じる者は、自分の人生の目的を知っている。
 宇宙全体と理解するのを妨げているのは、本物ではない幻想の中に生きているから。そこに光を当てると、わかるようになる。

  魂が神の中に入っていくとき、霊的なオーガズムを生む。オーガズムは意識の中に起こる。悟りも同じ。ブッダが悟りを開いたとき、木の周りを踊った。オーガズムと同じ状態。ブッダは、ヨガで準備し、瞑想をして悟った。宇宙意識は、自然の中で起こって来る。思考のレベルに行くと、どんどん疑いが出てくる。

 寺院に神がいるのではなく、神のために捧げられたもの。神は、どこにでもいる。自然界の中に神がいるという神道は、ヴェーダと近いものがある。
 宇宙の中に神がいて、天使たちが手伝っている。火や水・・なども、それぞれの機能を担っている。ブッダが歩く時、多くのエネルギーも一緒に歩いている。全てのエネルギーが、瞑想をしている人を手伝い、助けてくれている。瞑想をしていると、何もないところにも感じることが出来る。

 宇宙意識(ブラフマ)の中に、宇宙がある。宇宙は、ほんの一部に過ぎない。マインドは、肉体よりもパワフルで、意識はマインドよりもパワフル。身体は意識の現れである。ヨガをすると、マインドも変わる。思考を止めるのが目的の一つ。静かな水のような状態に。
 全ての意識は、石から始まって進化していき、最後には宇宙意識へ。自分自身も宇宙意識になり、海の一部になること。

  個人の魂と宇宙の魂(宇宙意識)が一つに繋がることが、人生の目的である。源と繋がることなしに、幸せにはなれない。
 海から蒸発した水蒸気が雲になり、また海に戻るように、私たちの魂も同じ。成長し、学んでいくために一度分断され、いろいろな体験をして、また戻ってくる。まず、私たちの意識を成長させないといけない。